☆男と女の古典～2011

甘く･･･　戀ひ戀ひて 逢へる時だに愛(うつく)しき言(こと)
･･･恋しくて恋しくて、やっとのこと逢えたのですもの･･･

夜明け前　玉くしげ　覆ふをやすみ　明けていなば
･･･櫛箱の蓋をするように簡単なことだなどと･･･
　　玉くしげ　みもろの山の　さな葛
･･･三室山のさな葛ではないが、私と寝ずにいられるかな･･･

逢えず逢わず　あふことの なぎさにしよる 浪なれば
･･･逢う事が出来なかったので･･･

乱れ床　わたつみと 荒れにし床を 今さらに
・・・乳房の丘を這う唇が、頂上で止まりキュッとあま噛み・・・

誘い　わびぬれば 身を浮草の 根を絶えて
･･･"三河支店　店長代理を命じる"・・・

嘘の世の真実　いつはりの なき世なりせば いかばかり
･･･なんだって言うのかしら・・・

言痛　秋の田の穂向きのよれる片寄りに
･･･秋の田の稲穂が、片方に寄っているように・・・
　言しげき里に住まずは今朝鳴きし
･･･こんなにも噂がかまびすしいうるさい里に住むくらいなら･･･
　人言をしげみ言痛み生ける世に
･･･噂と謗りで私の心はもうボロボロです･･･

桜　世の中に絶えて桜のなかりせば
･･･この世に「桜」がなかったならば、気持ち穏やかに春を過ごせるのになぁ･･･

存在価値 　 士は己れを知る者のために死す　
・・・ 男は、自分を認めてくれる者のためならば、死を持っても忠誠する。・・・

wit 　 久しくおとづれぬ比、いかばかり恨むらんと　
・・・ しばらく逢いにもいかず、きっと恨んでいるのだろうなぁ・・・

"改" 　 改めて益なき事は、改めぬをよしとするなり。
・・・ 改めても意味の無い事は、改めなくてもいい・・・

セルフ 　 心より外に、え見ざらむほどは、これを見たまへよ
・・・ そんな時は、この絵を見て慰めるのですよ・・・

夕顔 　
・・・ 夕顔に関しては、胡散臭さがあって、 どうよという印象・・・

別れ際 　 別るれど うれしくもあるか
・・・ これにて本日はお別れいたしますが、・・・

咲顔 　 秋風の いたりいたらぬ袖はあらじ
・・・ 秋風が届く袖、届かない袖はなく、誰の袖にも秋は来る・・・
　 春の色の　至り至らぬ里はあらじ　
・・・ 春が「来る里」と「来ない里」というのは、ないのに・・・
　 春の日の　いたりいたらぬ里はあらじ
・・・ 私が行っても行かなくてもニッコリ迎えてくれる女もいるのに・・・

滾つこころ 　 あしひきの 山下水の 木隠れて　
・・・山麓に流れる水の表面は、木に隠れてはいるけれど・・・
　 郭公 鳴くや五月の あやめ草　
・・・ ホトトギスが鳴く五月に咲くあやめ(菖蒲)草・・・
　 夕月夜 さすやをかべの 松の葉の　
・・・ 夕月夜の光に照らされている、丘の松葉・・・

だから? 　　 越えもせむ　越さずもあらん　逢坂の　
・・・ 一線を越えたかどうかなんて・・・

sakura 　 散りぬれば 恋ふれどしるし なきものを　
・・・ 散ってしまえば、恋慕っても何にもならない・・・

なんだかんだ 　 つれもなき 人をやねたく 白露の　
・・・ アッタマに来るわ。あの人ったら。なしのつぶてなんて、冗談じゃないわ。 ・・・

艶ぴか 　 夢にだに 見ゆとは見えじ 朝な朝な
・・・ 夢のことは覚えていないこともあるけれど、・・・

ため息 　 つれもなき 人を恋ふとて 山彦の　
・・・ つれない人を恋しく想って出てしまったため息を、・・・
　 あはれてふ ことだになくは なにをかは
・・・ 愛しい想いにつくため息がなかったら・・・

枕 　 我が恋を 人知るらめや しきたへの　
・・・ 私の恋心は誰も知らない、誰にも言えない。 ・・・
　 枕より また知る人も なき恋を 　
・・・ 悲しくて、寂しくて、切なくて　 涙を落とした枕にしか知らなかったこの恋心を ・・・
　 知ると言へば 枕だにせで 寝しものを 　
・・・ 枕ってほら、人の気持ちを知っているというじゃない。・・・

万古不易 　 この頃の 我が恋力記し集め　
・・・ まったくよぅ。。。俺がこの恋愛に入れ込んだ労力をさぁ～・・・
　 この頃の わが恋力給らずは　
・・・ まったくぅ。。。私、本当にこの恋愛に賭けてるんだから～ ・・・

存在 　 君待つと　我が恋ひ居れば　
・・・ 恋しい人を待っています。心震わせ待っています。・・・
　 風をだに　恋ふるは羨し
・・・ 風が吹きこまれるだけでも、心ときめくなんて素敵な心持だわ ・・

最後のルール 　 おもふどち ひとりひとりが 恋ひ死なば　
・・・ 愛し合う者同士の、どちらか一人が恋死してしまったとしても・・・

胸走る 　 人に逢はむ 月のなきには 思ひおきて　
・・・愛する人に逢う手段もない月の無い暗い夜。・・・

言の葉 　 神代より言ひ伝えて来らくそらみつの倭の国は　
　　 敷島の日本の国は言霊の　
・・・ 『言霊』言葉の霊妙な力によって、幸福になる国がこの国です。・・・

あひにあひて 　 あひにあひて 物思ふころの 我が袖に　
・・・ 逢えば何とかなると逢ってみたの。何度も逢ったの・・・

なぐさむもの 　 つれづれなぐさむもの 枕草子　140段
・・・ つれづれをなぐさめてくれるものは・・・

あふをかぎり 　 我が恋は ゆくへも知らず はてもなし　
・・・ 大人恋愛にはゴールというものは無く、揺らめくもの・・・

惑う恋 　 たぎつ瀬に 根ざしとどめぬ 浮草の　
・・・ 表では、さらりと言ってのけているけれど・・・

潮もかなひぬ 　 熟田津に 船乗りせむと月待てば　
・・・ 熟田津(にきたつ)で船に乗るために月を待っておりますと・・・

道しるべ 　 見ずもあらず 見もせぬ人の 恋しくは　
・・・ あなたのお顔をちらりと見ないとも見たとも言えないのですが・・・
　 知る知らぬ なにかあやなく わきて言はむ　
・・・ 私が誰なのか考えるなんて無駄なこと。・・・

試す 　 ありぬやと 心見がてら あひ見ねば　
・・・ まぁ、やってみたわけよ。逢わなくてもいっかなぁってね。 ・・・

紐 　 おもふとも 恋ふともあはむ ものなれや　
・・・ 恋しいと想う気持ちはあっても逢えるはずなどない。・・・

ルール違反 　 いつしかと またく心を 脛にあげて　
・・・ 七夕の前日であるけれど、もう待てないから・・・

隠す恋 　 恋しくは したにをおもへ　
・・・ よろしいですか、恋をしたのらなば、こっそりと思いなさい・・・
　 しのぶれど　色に出でにけり　わが恋は　
・・・ 隠していた恋心なのに、表情に出てしまうのだろうね ・・・

大幣の 　 大幣の ひくてあまたに なりぬれば　
・・・ 大幣のように、あちこちから引く手あまたのあなたですもの、・・・
　 大幣と 名にこそたてれ 流れても 　
・・・ 大幣などと言われておりますが、大幣は川に流されても・・・

もゆるおもひ 　 君といへば 見まれ見ずまれ富士のねの　
・・・ あなたのことと言えば、見ようが見まいが、会えても会えなくても・・・

蕪で子 　 今昔物語
・・・蕪で子ができたお話・・・

狂わされた男 　今昔物語
・・・ 平中が大臣の屋敷に使える女房に恋する話・・・

平中と源氏 　 平中(へいじゅう)こと兵衛佐平定文と光源氏。　
・・・ どちらも千年前の色男・・・

聖人の恋(1) 本朝仏法部　巻20　第7「染殿后、為天狗被媾乱語」
・・・ お后様が鬼に犯されるお話です・・・

同調 　 片糸を こなたかなたに 撚りかけて
・・・ 片糸をあなたと私、同じ調子で撚っていなければ・・・

ちゃぷちゃぷ 　 種しあれば 岩にも松は おひにけり　
・・・ 種があれば、岩にだって松は生えるわ。・・・
　 朝な朝な 立つ河霧の 空にのみ
・・・ 毎朝ゆらゆらと立ちこめる河霧のように、私の気持ちも朝になるとゆらゆらと崩れ落ちる・・・

ここは・・・ 　　 忍ぶれば 苦しきものを 人知れず　
・・・ 耐え忍ぶこの恋。苦しくなることはわかっていたわ。・・・
　 小夜ふけて 天の門渡る 月影に　
・・・ 夜がふけ、夜空を渡る月影であなたと愛し合いました・・・
　 あひ見ぬも 憂きもわが身の 唐衣
・・・ 逢えないのも悲しい気持ちになるのも、まいたのは自分・・・　

月夜 　 月夜よし 夜よしと人に つげやらば　
・・・ 「月がきれいよ」とか「素敵な夜よ」とメールしたのはね、「来て」ということなのよ。・・・
　 月夜には 来ぬ人待たる かきくもり　
・・・ ふぅ～。どうせ今夜も来てくれないのよね。 ・・・
　 君やこむ 我やゆかむの いさよひに　
・・・ 十六夜(いざよい)の月が輝いているわ。・・・
　 今こむと 言ひしばかりに 長月の　
・・・ 「今いくよ」なんてあなたが言ったものだから、ずーっと待ってたのよ・・・

恋ひ死 　 今ははや 恋ひ死なましを あひ見むと　
・・・ あなたのことが恋しくて恋しくて胸が張り裂けそうです。死にそうです・・・
　 人の身も ならはしものを あはずして　
・・・ さて、いかがなものでしょう・・・
　 恋ひ死なば たが名はたたじ 世の中の　
・・・ もし、私が恋しさのあまり苦しみ死んだらどうなると思います?・・・

思ひたはれむ 　 ももくさの　花のひもとく　秋の野に　
・・・ 鮮やかな花模様のショーツ・・・

おまじない 　 思ひつつぬればや人の見えつらむ　
・・・ あの方を思いながら眠ったので、夢に現れてきてくれたのかしら。・・・
　 うたたねに恋しき人を見てしより　
・・・ ふと、うたた寝をしてしまった。・・・
　 いとせめて恋しき時はむばたまの　
・・・ あなたを恋しくてたまらない。狂おしいくらいに。・・・

ぴしゃり。 　　 有馬山　猪名の笹原　風吹けば　
・・・ 「何を仰っているのかしら。私が心変わりでもしたと？・・・

七夕 　 牽牛織女　
・・・ 彦星と織姫・・・

心変わり 　君をおきて　あだし心を　わが持たば　
・・・あなただけよ。あなた以外、あなたの他に私は心変わりなどしません・・・
　 契りきな　かたみに袖を　しぼりつつ
・・・ ねぇ。僕たち誓ったよね。・・・
　 波こゆる　ころともしらず　末の松　
・・・ 君が心変わりしているなど思ってもみなかった・・・

恋するオトメ 青青子衿　
・・・ 青々としている、素敵なあなたの襟・・・

露ぞこぼるる 　 草ふかき　夏野分け行く　さをしかの
・・・もう、どうしたらよいのかわからないの。 夏の野を分け入っているみたいに先がみえないし。・・・

君に馴れにし 　 捨てはてんと　思ふさへこそ悲しけれ　
・・・ 宮さまに先立たれ、今は悲しみの中に生きております。 ・・・

縁(e-ni-shi) 　霰降り　遠江の　吾跡川楊　
・・・ 刈っても、刈っても、また生えてくる吾跡川のネコヤナギのように・・・

言わなくても・・・ 　 心には下行く水のわきかへり　
・・・私の心の中は地の中を流れていく水が湧きかえるように激しくあなたを思っています。・・・
でも私は申しません。

待つ 　 来ぬ人を　まつほの浦の　夕なぎに　
・・・ 待っても来ない方を待ち続ける私の心は、夕なぎ時に焼く藻塩のように、恋焦がれております。・・・

人目を忍んで 　 名にしおはば　逢坂山の　さねかづら
・・・このつるを手繰り寄せるように、こっそりとあなたの元へ行く方法があれば・・・・

匂いたつエロス 　 長からむ　心も知らず　黒髪の
・・・ 『ずっと、ずっと君を思う心は変わらないよ』あなたは熱い吐息で言ってくれたわね。・・・

本当の女心 わすらるる　身をば思はず　誓いてし
・・・あの人に忘れ捨てられる私の事なんて、もうどうでもいいのよ・・・

後朝の歌・・・ラブメール 　 >逢い見ての　のちの心に　くらぶれば
・・・昨夜はよかったよ。やっと君は僕のヒトになってくれたんだね。・・・

逢うて逢わざる恋 　>逢うことの　絶えてしなくは　なかなかに
・・・ あのヒトとの逢瀬が全く無いと言うのなら、期待してあのヒトを恨んだり、苦しがったりすることもないのに。 ・・・

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