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古典文学に見る男と女シリーズ 第49回
今回は和歌ではなく、源氏物語です。
「おと恋」の副読書「源氏物語」ですが、(笑)
登場人物は、皆様も押さえていらっしゃいますね。
「おと恋」で人気の女性は、六条御息所や紫の上ですが、
男性に人気の夕顔はあまり人気はないようです。
私も夕顔に関しては、胡散臭さがあって、
どうよという印象なんですよね。
なよなよとして頼りなさそうなのに、
頭の中将や源氏はめろめろになっちゃう。
天然なのに、男を食っちゃう感じってねぇ・・・
なんか、納得いかないというか、ねぇ・・・・
それが、最近読んだ瀬戸内寂聴尼の「源氏物語の女君たち」の中で、
『夕顔に円地文子さんは娼婦性があるとおっしゃいましたが』
というくだりがありました。
「そうかッ!」ポーンと納得できました。
夕顔に対する考え方が全く変わりましたの。
そうなのよ。
だって出来すぎでしょ?
(以下、私のいつもの古典勝手訳と思ってくださいませ)
最初頭の中将に愛され、次にライバル的光源氏に愛される。
それも、光源氏の乳兄弟で側近の惟光の実家の隣に
夕顔がお忍びと称して滞在しているとき。
このとき惟光の母、つまり源氏の乳母は病に倒れていて、
そりゃぁ心配りができる源氏のこと、
きっと惟光の屋敷に来ることを予測してての待ち伏せじゃないの?
それに予想通り源氏が惟光の屋敷に突然来て、
門を開けるほんの短い間、
意味ありげな扇に、源氏が興味を持った夕顔の花をささっと、
女の子にもたせ差し出す用意周到さ。
扇には、歌が書かれていて、
「白露に光る夕顔の花のようなあなたは、もしや源氏の君?」
狙っとるやんか~というものでしょ。
この時代のお姫様は、大体自分を持たずに、
お側に仕えている女房が大方を取り仕切ります。
お姫様への恋文も女房から取り次ぎ渡され、
お忍びで逢うのも女房の取次ぎ無しでは叶うものではありませんでした。
又、結婚するにも後ろ盾が必要で、親の階級・資産がものを言う。
お婿さんを養うわけですから。
後ろ盾の無いお姫様は大変です。
お姫様が大変ならば、お姫様の側近、
家に仕える者だって死活問題です。
何とかして我等が姫を玉の輿にというわけで、
お姫様をプロデュースしなければなりません。
「ウチのお姫様は、すっごい美人なのよ~」と言いふらし、
男性の注目を集めさせるのも女房達。
夕顔の場合も『チーム夕顔』が組まれていても不思議ではありません。
もしかしたら、愛の動作もトレーニングしていたのかもしれません(笑)
いえいえ、笑い事ではなくて、必死ですよね。
それはそれはのテクニックで、17歳盛りの青年をメロメロにします。
チームは、お忍びで覆面をしたままの青年が、
本当に源氏であるかどうか後をつけさせたりして、
抜かりも有りませんでした。
夕顔本人も、ただ女房の言うがままではなく、
源氏が覆面を始めて外した際、
「俺っていい男だろ」なんて歌を詠むのですけれど、
「あれは、夕暮れのせいでしょ。近くでみるとたいしたことないわ」
と即妙に答える才があるの。
ツンデレではなくて、デレツン?
それに源氏はまた、やられた~となるわけだから、
おぬしやるな~なのよ。
ちゃんと、男の壺を押さえているのよね。
庶民の家に、最初ボンボンの源氏が面白がるのも、
その内飽きて雑音にもやってられないよと屋敷を出るのも計算かも。
ただ、計算外だったのは、夕顔の心臓が弱かったということ。
急死は、六条御息所の生霊の祟りのように書かれていますが、
心臓発作ではなかったかと言われています。
夕顔ファンの方には、ごめんなさいね。
イメージをガタガタにしてしまって。
でも、意思も持たずにただなよなよと
「女はただやはらかに」ではなく、
意思と目的を持って自分と娘、家の者を
守るために遂行した夕顔の方が私は女としてすごいと思います。
それにも増して、いろいろな角度からの想像を読者にさせる、
紫式部もやるわねぇ・・・・
性格はさておいて、さすがの文才。
ちなみに、「チーム夕顔」は、夕顔の死で消滅はせず、
一番の女房の右近は右近で、源氏の屋敷に引き取られてからも、
夕顔の生き別れの娘を探し続け、
夕顔の娘は家に仕えるものに守られ続けて、
必然のような偶然で出会い、
夕顔自身の命を縮めてまでも繋げた源氏との縁を
娘、玉鬘のシンデレラストーリーとして昇華させます。
このあたりも、源氏が夕顔に恋焦がれて探し出した娘というのではなく、
夕顔の執念で死して尚、守り通した娘という気がいたします。
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深読みすぎ?
まぁ「おと恋」訳ですので・・・・
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