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古典文学に見る男と女シリーズ 第24回
前回の平中に関する、ちょいと別方面で有名なお話です。
初めに言っておきますが、平中は実在の人物ですが、
色男ぶりと間抜けぶりが混ぜこぜの滑稽譚として本当の話を元に、
脚色され、語り継がれています。
今回のお話は、前半後半に分けるとすると、
前半は私の好きなお話ですが、後半はちょっとスカトロ系。
苦手な方は後半は、読まないでね。
■■平中が大臣の屋敷に使える女房に恋する話■■
『平中物語』『宇治拾遺物語』『今昔物語』『十訓抄』『伊勢集』に収録されています。
前半部分の元は平中と伊勢との実話ですが、『今昔物語』『十訓抄』では、侍従という女房になって更に面白可笑しい滑稽譚になっています。
今昔物語編でご紹介いたしますね。
今は昔。
平中が伺候していた大臣の屋敷に才色兼備のすばらしい女房が仕えていました。
色好みの平中がそのままにしておくわけがありません。
恋文を侍従に送ります。
何度も何度も恋文を送ります。
ところが、侍従からは、なしのつぶて。
返事がありません。
そこで、平中は「手紙を見たのならば、"見た"というお返事だけでもください」という懇願の文を送ります。
すると、やっと女から返事がありました。
有頂天でその手紙を見ますと、平中の文の"見た"という部分を破りとり、
薄い紙に貼って送り返してきたのです。
コピペですね。
もう、こんな女忘れようと思ったのですが、3カ月位した後の五月の後半、
五月雨がしとしと降る夜、侍従をやはり忘れられない平中は思い立ちました。
雨が降り、真っ暗な夜です。
「こんな日に訪ねると、きっと心も動かしてくれるだろう」と侍従を訪ねます。
二時間ほど待たされた後、平中は局に招き入れられます。
嬉しさで身震いしながら、侍従の臥所へ入り込みますと、なんともいえない香り。
触れた侍従のほっそりとしたカラダと冷えた髪の手触りにさらに身震いします。
その時侍従は暗闇の中で声をかけました。
「あら、大変なことを忘れておりましたわ。ふすまの懸金を懸け忘れておりましたので、懸けてまいりますわね」
「そうですね、懸けておいでなさい」
平中に言われ女は着ていた衣を脱ぎ、単衣と袴のまま出て行きました。
さて、いよいよと平中は衣を脱ぎ捨て横になりワクワク待っていました。
"カチャリ"
懸金を懸けた音が聞こえましたが、侍従の足音は遠ざかるようです。
「おかしい・・・」
平中がふすまに近寄り懸金を触りましたが、向こうから懸金が懸けられていました。
「図られた」
口惜しさにそのまま局に居座ろうとも思いましたが、
恥をさらすのも悲しく、すごすごと帰っていきました。
その後、平中は侍従を諦めたく悪い噂でも聞いて嫌いになろうと思っていても、
一向にそのような噂は聞こえてきません。
恋心はつのるばかり。
「そうだ。どんなに素晴らしい良い女でも不浄の物は自分と変わらないはず。それを見たら自分も興ざめして諦められるはず」
トンでもない事を思い立ちます。
その頃の高貴な人は、部屋の中に桶洗(ひすまし)の筥を置き、用を足し、
それを桶洗の下人が都度洗い清めて処理をしていました。
その筥を平中は奪い、中を見ようと計画をたてました。
さりげなく局近くで張り込みをしていますと、可愛らしい桶洗の少女が局から出てきました。
これだと走り寄り、その筥を奪い人のいない家に入り込みました。
とても不浄の物が入っているとは思えないほどの漆塗りの素晴らしい筥。
しばらく筥を眺めていましたが、決心しおずおずと筥の蓋を開けました。
「ややっ」
蓋を開けたとたん丁子(クローブ)の良い香りが立ち上りました。
「こんなにも芳しいものか」
中を覗きますと、薄黄色い水が半分入っていて、親指くらいの黒っぽい黄色い塊が三切れ浮かんでいます。
「おお。これが侍従の・・・・それにしても・・・」
その辺りの木の端で突き刺し、塊を鼻にあてると練り香のよう。
「なんと芳しい。これはこの世の物ではない。侍従は天女か」
その時、平中の心に狂気の愛情が湧き上がりました。
「侍従を我がものにしたい。侍従の全てを我がものに・・・」
筥に顔を寄せ、中の液体をすすってみました。
さらに、木に刺した塊を舌先で少し舐めてみました。
苦く甘く、香ばしい。
「さては」
平中は、すぐに気が付きました。
黄色い液体は丁子を煮た汁。
塊は山芋と練り香を甘葛の汁で煮込み、それを大きな筆の軸で突き出したもの。
このような細工は誰でも考えることはできます。
でも、平中が筥を奪いとることまで予想し、先手を打つことはなかなか出来るものではありません。
「何という女であろうか」
ますます平中は女に恋焦がれ、ついには恋死してしまったということです。
あまりにも女に熱をあげるとこのようなことになるので、
「ほどほどにせねば」と世間の人はそしったと語り伝えられていたということです。
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この時代は不浄はトイレでという意識がなく、
そこかしこで・・・・だったらしいです。
なので伝染病も多かったのでしょうね。
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