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古典文学に見る男と女シリーズ 第22回 その2
前回の続きです。
尊い聖人といえども、一人の男です。
弾けた煩悩の炎は、もうどうすることも出来ないほど燃え盛るばかり。
「今一度、お后のお姿を見たい・・・いや、そのような事は・・・・
今までの修行は何だったのか、何のための修行であったのか、
私はあの方を一目見たばかりに、このように苦しむことになってしまったのか、
いいや、これも宿世というものではないかのか、
ならば、あの方に思いを告げ、肌に触れ、この身を沈めた後は死んでしまおうか。
ええい、もとより世を棄てた身だ。なにも恐れることなどない。
あの方の御身に沈められるのであれば・・・」
聖人はそう思うと、辛抱しきれずに後宮の奥へ奥へと入って行きます。
もともと、修行を積んでおられましたので、身の軽さは落ち葉の如く、
誰にも気づかれぬままお后の御帳近くまで忍んできました。
聖人は、人が少なくなるのをじっと待っておりました。
衣擦れの音が遠くなるのを見計らい、とうとうお后の御帳台の中に入ってしまわれました。
臥して休まれているお后の側に近寄ります。
光る黒髪、白いお顔、たき込められた香の匂い。
だまって見ているだけでも聖人は興奮を抑え切れません。
すーっと衣を引き、艶かしく横たわるお后をあらわにすると、
欲望のまま、お后の腰に抱きつきました。
「ひッ」
驚いたお后は、声も上げられません、あまりの衝撃に惑乱し、目の前が暗くなり気を失いそうになられます。
「お后様、ずっとお慕いしておりました。
辛抱しきれず死ぬる覚悟にてお側に来てしまいました。
浅はかな心もちではございませぬ。
しれ者とお思いにならないでください」
聖人はお后の豊かなお胸をもみしだき、御肌に頬を寄せ、唇をよせ、舌をはわせ、貪りつきます。
男女の情など知らぬまま修行をされていた男には、交わりの作法もなにもないのです。
ただ、ただ、欲望のまま、柔らかき肌を貪るのみの行為になっても仕方がないこと。
お后は全身汗まみれで抵抗しようとしますが、拒みきれません。
とうとう、聖人はお后のお体の中に入り込んでしまいました。
初めての快感の中、聖人は激しく腰を振り動かします。
お后は、力強い突き上げに驚きやっと声をあげました。
「あっああぁぁぁぁ・・・・」
最初は小さく。
そして、聖人の動きに呼応して、段々大きくなり、遂には叫び声となりました。
「ああああぁぁぁぁぁッ!」
そのお声と同時に聖人も尽き果てました。
御帳台の外の女房たちは、そのお声に驚き、騒ぎたてました。
この騒ぎに気づき走り寄ってきたのは当麻鴨継です。
鴨継は、お后のご病気を治すため宣旨をうけて宮のうちにおられた侍医でした。
鴨継が、騒ぎの元に着くと、女房たちは聖人を罵ったり、
お后のお側でお慰めしていました。
「お后様、お気をお確かに。何もございませんでした。何も無かったのでございますよ」
お后はしとどに濡れた御体のまま身動ぎもなさいません。
ただ、微かに唇だけが動いておりました。
誰も気が付きませんでしたが、確かに動いておりました。
「ショウニンサマ・・・・」
お后の御帳台の中から聖人が出てきたので、
鴨継は聖人を捕らえて、事を帝に奏されました。
帝はお怒りになり、聖人を縛り、獄に縛めました。
獄中、聖人は自分の犯した罪深き行為を反省するでもなく、
お后への愛を誓い泣き叫ぶのでした。
「私は、こうなったのならば、もう死んでも構わない。
死んで鬼となって后がこの世におられる限り后と交わり睦むぞ。
この思い、必ず遂げるぞ」
この叫びを聞いていた牢番は驚き、父大臣に申し上げました。
大臣も驚かれ、帝に奏されました。
帝は恐れ、聖人を免して元の山へお帰しになられました。
元の山へ聖人は帰されましたが、お后への思いは更に強くなり、
「お后にもう一度逢わせてください」と三寳に祈請しますが、現世では叶わないと思い、
とうとう食事を絶つこと十余日、聖人は餓死してしまいました。
続きは次回にて。
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今回は創作部分が多々あります。
本編では、聖人がお后を犯し、囚われ恨み死ぬと軽く書かれていますが、
私は、せつなさをこの場面に感じて、聖人に愛を后に官能を与えました。
次回は鬼となった聖人が后の前にあらわれます。
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